地毛ちょんまげオフ 〜史上最多、10人が集まった2次会編〜

 

 

6人の地毛ちょんまげが参加した1次会のお菓子パーティも終わり、2次会へ!

2次会からは仕事終わりの地毛ちょんまげが参戦し、合計10人に!

 

因みに地毛ちょんまげ達の仕事は自営業タレント業普通に会社勤めなど様々。

1次会のメンバーはスケジュールを調整したり有給を取ったりなどで、お昼から参加していました。感謝……

 

 

 

いよいよ10人集まりますね……ドキドキしてきた……

地毛ちょんまげが10人以上集まるのって、散髪脱刀令(1871年)以降だと初めてなんじゃないかって読みがあるんよね。

確証はないんだけど、150年ぶりの快挙の可能性がある……

 

 

そんな妄想をしていたら、新たに3人の地毛ちょんまげが合流。

 

サンミュージック所属のお笑い芸人。地毛ちょんまげ歴16年は筆者が把握してる限り最長

沖縄県在住の地毛ちょんまげ。映像・WEB制作会社社長。今回のオフ会開催のきっかけを作った男

茨城県在住の地毛ちょんまげ。地毛ちょんまげ界で最多、250万人のフォロワー数を持つ侍TikToker

 

こうして、2次会会場のビル前に9人の地毛ちょんまげが集いました。

最後の1人は既にビル内で待っているそうなので、全員で向かいます。

 

この時間帯、エスカレーターが使えないそうなのでみんなでエレベーターに乗りましょう

 

 

 

これだけでめっちゃ面白いな……

もうほんと、集まるだけで面白いですね

 

 

画角的に全員が写りませんでしたが、8人の地毛ちょんまげがエレベーター内にぎゅうぎゅう詰めという事態に。

(1人乗れなかった)

 

 

後日調べた所。

日本における人間が乗れるエレベーターは、浅草にかつて存在した12階建ての凌雲閣(1890年〜1923年)が初出。

 

これは散髪脱刀令(1871年明治天皇の断髪(1873年から20年ほど経っている為、地毛ちょんまげが同時にエレベーターに乗った人数は、我々の8人が最多の可能性※があります。確証はありません。

 

明治天皇の断髪を境に洋装・洋髪化が急激に進んだと言われており、地毛ちょんまげの人数は大きく減りました

 

 

だからなんなんだという話ではありますが、我々的には「地毛ちょんまげ8人でエレベーターに乗った」だけでメチャクチャ面白く、良い思い出になりました。

 

 

そしてビル内で待っていたmajiさんを加え、10人の地毛ちょんまげが揃いました!

 

「地毛ちょんまげ→全剃りして辞める→髪を伸ばして復活」のサイクルを4回繰り返している、地毛ちょんまげ界の不死鳥

 

 

 

では……

乾杯ー!!!!!!

 

 

乾杯ー!!!

 

youtu.be

 

マジで10人集まった……みんな、ドタキャンしなくて偉い……体調管理もよくやった……

メガネさん、先々週にインフルエンザになってましたよね。マジで、自宅待機期間と被らなくてよかった……

ホントだよ。この光景が見れなかったら、マジで後悔しただろうな……

 

※まげひらさん視点の写真※

それぞれ、9人の地毛ちょんまげが視界に入ってるんだよな……

あ、メニュー表のコレ……

 

 

 

 


ちょんまげ50円引き

 

そんなことある!?

 

髷割(まげわり)って初めて……





今回の2次会は、神戸牛ダイア 浅草楽天地店と、併設するギャラリー内にある七星珈琲店のご協力で実現。

 

 

 

七星珈琲の店主 七星てつさんも、月代(さかやき)はありませんが髷を結う侍スタイルで接客を行う、いわば同志です。

 

※月代(さかやき) ちょんまげ頭の、頭頂部の剃り込み部分。

 

ちょんまげ50円引きも、てつさんのご厚意でした。本当にありがとうございました!

(このオフ会以降も、継続して行う割引だそうです。地毛ちょんまげ達、七星珈琲店へGO!)

 

てつさんも、月代作ったらいいのに……絶対似合う……

実は、妻に止められてまして……。ハゲたら離婚と……。月代も、ハゲの範疇に入ってるそうで……

世知辛い……

でも、総髪もかっこいいですよね。周りが月代ばっかだから新鮮に感じる……

ありがとうございます。鬢付け油(びんつけあぶら)でしっかり結っていますよ。

どうりで……毛流れも最高……




 

 

 

そして飲み会は進み、地毛ちょんまげトークは白熱

 

majiさん、普通に会社員なんですってね

ですね。SNSに写真を一切上げず、普通に会社員をやってます

地毛ちょんまげで、写真をSNSにあげない方って初めて見たかも知れませんね。会社の人からは、ちょんまげを止められたりしなかったんですか?

業務的に、「髪型自由の会社」なんですよ

自由過ぎるだろ

あ、でも自分も、地毛ちょんまげの状態で髪型自由の会社に勤務した経験があります。ノブナガさんもそうですよね

 

 

 

よく聞かれる地毛ちょんまげの職業事情。大きく分けると

 

①起業型。地毛ちょんまげ本人が社長・代表

②髪型自由の会社に勤務している

③アーティスト、タレント、インフルエンサー

④ウィッグなどで隠して仕事をする

 

となります。私の場合コロナ禍前は②だったのですが、コロナ禍以降は④に転向した形です。みんな、それぞれの苦労がある……

 

 

 

今も年末業務でめっちゃ忙しいですね……

大丈夫、疲れたらこの場の誰かが代わりに会社行っても気づかれないから

なるほど、みんな同じ髪型だから影武者が出来るぞってね(笑)

出来ねぇよ(笑)

みんな個性あるから無理な気がする(笑)

でもほんと、意外と判別つくよね

そう、本当にキャラ被ってない

俺今日最初に入店して、一人一人入ってくるの見てたけど……マジでキャラが違う。服装も髷もテンションも

でもどうだろう、地毛ちょんまげじゃない人からしたらキャラ被ってるように見えるのかな

それは否めないかも知れない

単に「ちょんまげ」で括られてる可能性が……

大丈夫、ノブナガさんは着物も髪型的にも括られてないと思う

金ピカだしね

ノブナガさん、このスタイルで夜行バス使って京都から来たんだって

ハァー!?マジで!?

狭いシートの間を、横ばいになって進んで着席しました

夜行バスあるあるをそのビジュアルでやるな

 

いや、キャラ被りの心配しなくていいよ。マジでSSRだよ、見た目もエピソードも

夜行バスの運転手が、殿、あちらのお席へ……」って言ったらしい

面白すぎる(笑)

周りで見てる人の方が、キャラを意識してくれるっていうか、乗っかってくれる時あるよね

 

 

 

 



そして、今回の飲み会にはビッグゲストが参加していました。

 

日本髪の整髪料「鬢付け油(びんつけあぶら)」の製造メーカー『星徳商店』の社長

 

 

 

初回のオフ会に呼ぶゲストとして、豪華過ぎる……ありがとうございます……

メガネさん、星徳さんの鬢付け油を愛用してるし、なんなら紹介動画作ってましたもんね

その節は、本当にありがとうございました。業務用の1kgは個人で買われる方、なかなかいらっしゃらないので……よく覚えています

今回の飲み会の場所は、俺がアイデアを出したんだけど……七星てつさんも、星徳商店さんの鬢付け油を愛用してて。その繋がりもあって実現したゲストです。ココ選んでよかった

マジで……周東さんも、てつさんも、星徳さんも……ありがとう……

 

 

鬢付け油メーカー社長のお言葉を聞く、地毛ちょんまげたち

日本髪を結われる方が多い時代には、たくさんの鬢付け油メーカーがあったのですが……時代と共に需要など移ろいまして。今では都内ですと、私共の『星徳商店』と『島田商店』しか残っていないですね。

『星徳商店』は創業100年になります。

 

 

100年!?



創業100年ってスゴイけど、それに驚く地毛ちょんまげ達ってなんか面白いな

 

今では、『島田商店』さんはお相撲さんの鬢付け油中心、私共の『星徳商店』は歌舞伎座に卸す鬢付け油を中心に作っています

その違いは、どこにあるんですか?

お相撲さんの鬢付け油には、甘い香りが付けられてまして……それが好評なのですが。歌舞伎のカツラなどに使う鬢付け油にその香りをつけてしまうと、ライトアップの時に溶けてドーランの香りと混ざり……香りが強くなりすぎてしまったそうです

ですので、ウチの鬢付け油は無香料が中心ですね

使われる状況を考えての、製法の違いがあるんですね

俺、ジェルとかマトメージュ使ってたから……こういうの知らなかったわ

 

※現代の整髪料。太いリップクリームのような見た目で、髪になでつけて、おくれ毛をまとめる

あ、マトメージュも成分的には鬢付け油に近いものがあると思いますよ。丹頂チック※もそうなんですが、蝋と油の混合物と考えると、近いと思います

 

※これも現代の整髪料。オールバックヘアの男性を中心に愛用されている


その蝋と油の割合を変えて、いろんな硬さを作っていますね。

柔らかいすき油は髪やメイクの下地に、中練り(ちゅうねり)や、かたねりはしっかりと髪をまとめ、形作るのに使います

僕はかたねりが好きで、メガネさんはすき油が好みなんですよ。よくトレードして感想を言いあってました

すき油、鬢付け油の中では柔らかくて落としやすいから、よく使うんだよね。すき油だけで軽く結う日が多いかな。ただ癖っ毛をまとめて形をしっかり作るには、すき油だけだと硬さが足りないなって感じるから……中練り、かたねりも併用したりします

 

 



お話が終わった後、その場で商品を購入出来る時間を頂けました。本当に貴重なお時間をありがとうございました!

(まげメガネとモモチキンくんは、購入後も延長でお話を聞いていた)

 

 

 

その後も宴は盛り上がり……

 

 

みなさん、月代(さかやき)ってどれくらいの頻度で剃るんだろう

やっぱ人に見せるなら毎日かなぁ。伸ばすとしても、2日目あたりがリミットな気がする

その話だと、自分は月代を剃る音のASMRをやってるんだけど……2日目の方がいい音が出ますね

ウォォォ!!!!!マジすか!!!!!そういう情報好き!!!!!ありがとうございます!!!!

メガネさん、ニッチな情報好きだなぁ



 

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まげひらさん、そういや茶筅髷に転向しましたよね

 

 

 

そう、ヒゲも生やした!

めちゃくちゃ似合ってますね……どう言うきっかけがあったんですか?

これから、仕事とかでどんどん前に踏み込もうと思ってて。その気合いの表れですね!

その心意気もめっちゃかっこいいなぁ……あと、そういった心構えで髷の形を変えるって行為そのものが、なんかめっちゃ良い……





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みんな、髷がキレイだよね。若い子たち、よくやってるわ……

本当に、髷歴最長(16年)のお侍ちゃんに言って頂けるとマジで嬉しいです!お侍ちゃんの髷、めっちゃボリュームあってかっこいいなぁって思うんですけど、何かコツとか、意図ってあるんですか?

いえ、毛が太くて毛量が多いだけです

天賦の才ってこういう事なのかな

 

 

 

 

 

 

こうして、地毛ちょんまげ10人が集うオフ会は盛況の内に幕を下ろしました。

 

今回は大人数が揃う初めてのオフ会だったのもあり、各自が気合を入れて臨んだのが成功の要因だったのかと思います。

(新しい着物を下ろしたり、自分で結える最高の髷を作ったり、美容院で月代の生え際を整えてもらったり)

 

各自の仕事事情的に毎回10人以上集合、とはいきませんが……

今後も継続的に地毛ちょんまげの集まりを主催し、この集まりを少しづつハレの日からケの日にしていければなと思っております。

※ハレの日=非日常、お祝い事  ケの日=日常、なんでもない日

 

 

 

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!

 

 

 

集合写真をコンビニでプリントアウトしたのですが、思い出の品と一緒に写真を撮ったら

アニメのエンディングのラストカットみたいになりました。

家宝にします。

 

 

 

文:まげメガネ

アイコン作成:オモコロアイコンジェネレーター

 

 

地毛ちょんまげ大集合オフ会 〜1次会のお菓子パーティ〜

 

 

 


インターネットの皆さん、こんまげ!まげメガネと申します。

頭頂部の剃り込みである月代(さかやき)を作り、「地毛ちょんまげ」を結っている、現代ではかなり珍しい※存在です。

 

1871年に布告された散髪脱刀令を境に髪型の西洋化が進み、地毛ちょんまげの人口はガクッと減りました※

 

磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜』のコスプレでジャンプフェスタに参加

 

私は「武士キャラのコスプレをしたいから」という理由で地毛ちょんまげを始めました。そこから江戸の文化そのものにハマり……地毛ちょんまげ生活を継続しています。

江戸の雰囲気に近づく代わりに就職が遠のくという悩みを抱えていますが、毎日楽しく生きています。

(コロナ禍で再就職の際、やむを得ず断髪した過去がある)

 

 

 

ところで、私は6年ほど前から

地毛ちょんまげ限定のLINEグループ「月代組(さかやきぐみ)」

を主催しています。

 

他の地毛ちょんまげさん、どうやって髪を結ってるんだろう?

どんなきっかけで、地毛ちょんまげを始めたんだろう?

 

などの情報交換をしたいなと思い。

 

SNSなどで知り合った地毛ちょんまげさんを中心に声をかけ、人数は増え続け……

現役の月代持ちが20人ほど。月代卒業生や、これから月代を作りたい方を足して合計29人が加入中。

 

ゆるゆると地毛ちょんまげを活かした活動を報告したり、オススメのカミソリを紹介しあったりと……ニッチな情報交換が出来る、とても良い場として機能しています。

 

 

 

そんなある日……

 

 

 

沖縄県在住の地毛ちょんまげ、前平雄一朗氏(通称:まげひらさん)から提案が。

まげひらさんはお仕事の関係で、ちょくちょく東京にいらしています。

 

この提案を聞いた当初、「10人以上はさすがに無理では……?」と思っていました。

 

 

というのも、地毛ちょんまげが集った過去最多人数5人。

京都の地毛ちょんまげさんが東京に遊びに来るのに合わせ、集まれるメンバーだけで集まっての記録です。

 

LINEグループ「月代組」には現役の地毛ちょんまげが20人ほど在籍していますが……住まいも仕事も生活リズムもバラバラ。10人以上は夢物語……

 

 

かと思いきや……

 

 

集まりました

 

 

「地毛ちょんまげが集う最高人数の更新」を目指して、全員がスケジュール調整に協力してくださり実現!ありがとうございました!

 

今回は

 

・1次会(お昼からのお菓子パーティ)

・2次会(夜からの飲み会)

 

の2部構成で、オフ会を行いました。

 

まずは最終的に6人の地毛ちょんまげが集った1次会のレポートから!!

 

 

 

 

 

 

待ち合わせの段階で面白いな

 

京都在住の地毛ちょんまげ。名前、着物、髷の形、全てが織田信長リスペクト。カードゲームが大好きで、織田信長の本拠地、東海地区の大会での優勝経験がある。

東京都在住の地毛ちょんまげ。現役美大生で、ちょんまげそのものへの愛が凄い。まげメガネとはよく遊ぶ。

 

 

 

 

ノブナガさん、今日も着物がハデだね

 

今日、初出しの着物ですね。

めっちゃ気に入ってるけど、すれ違った小学生がマツケンサンバ踊り出しちゃった

 

それは無理もない

 

メガネさん、プリンの形のチョコ買ってきたんで食べて下さいね

※まげメガネはプリンが大好き

マジでありがとう。ドンキの袋、プリンの形のチョコが入ってたんだ

 

 

 

 

 

今回の1次会は、浅草のハウススタジオで開催。

お菓子を持ち込んでおしゃべりと、結髪師(けっぱつし)による髪結いが目的です。

 

金曜日開催で、各自の仕事や移動時間があった為……ゆるゆると好きなタイミングで参加する形式。

しばらくして、最近LINEグループに加入した地毛ちょんまげ仲間、シオさんが合流しました。

 

岡山県在住の地毛ちょんまげ。髷歴1ヶ月で、全員とは初対面。

 

 

 

シオさん、初対面だから色々聞きたいんですけど……

まずそのパンダのおむすびはなんなんですか

 

髷(まげ)の話じゃないんですね

 

浅草のお弁当屋さんで買いました

 

というかデカいし。食べ切れるんですか?

 

流石に無理ですね……今は半分食べて、残りは夜ごはんにしようと思います

 

本当に髷の話、してないじゃん

 

 

 

 

 

トレーナーの柄も気になりすぎる……かわいい……

 

メガネさん、かわいいの好きですよね。

僕に「ふわもこSNS」を教えてくれたの、メガネさんでした。僕もハマってます

あ、私もかわいいの好きです!

よっしゃ、仲間がみつかった!

かわいいの好きなのはいいけど、キリンにうさぎのルビが振られてるのは突っ込まないんだ

 

 

 

 

 

そして、結髪師の関場さんが到着。日本髪を中心とした江戸文化トークをしつつ、まげメガネは髷を結ってもらいます。

 

 

埼玉県川越にて「和の手仕事屋」を主催。髪結い、着付けなど日本文化を伝えている。

まげメガネとは髪結いの実演などを通して親交がある。

 

 

 



 

まず、私の癖っ毛をどうにかする作業ですね……いつもご迷惑おかけします……

 

お家でアイロンかけてくれたみたいだけど、こっちでもコテ使いますね。やっぱり、しっかりストレートヘアの方が結いやすいから

 

あーやっぱそうなんですね。私も癖っ毛なので苦労してます

 

ね、うねると嫌だよね。マジで天パを治す薬、開発されないかな

わかる

 

「地毛ちょんまげ 天パあるある」が共有出来るの、このお二人だけの説ありますね

 

 

ただ、私は天パを縮毛矯正やらで直すタイプなんだけど。ノブナガさんは、うねりをいい感じに生かしてると思う。

 

茶筅で、毛先を散らしますからね。無造作にいい感じに仕上げられるのは、天パを活かしてると言って良いかも知れませんね

 

茶筅髷(ちゃせんまげ)。まとめた毛束をまっすぐ天に伸ばすスタイル。

殿様など身分の高い人に多く見られる。

 

ですね。私の場合は毛先を整えたり、毛並みを揃えたいので。

無造作にまとめつつも、最低限はうねりを抑えたいですね。

 

いいですね、髷談義(まげだんぎ)に花が咲いてきた

参考になります

一応言っておくけど、最初に話が逸れたのってシオさんのかわいいおにぎりかわいいトレーナーのせいですからね。めっちゃ嬉しかったけど!

 

 

 

 

ここで、地毛ちょんまげ仲間のtonyさんが参戦!

 

神奈川県在住の地毛ちょんまげ。モヒカンや辮髪、スキンヘッドなど様々な髪型を一通り経験し、地毛ちょんまげに落ち着いた男。

 

 

お久しぶり〜!!!!!!!!

 

 

どうも、ご無沙汰してます!

 

私は初めましてだ。メガネさんたちはお会いしてたんですね

 

 

※6年前

 

関場さんの結髪イベントとか時代扮装、一緒に参加してたからね。

あとtonyさん、コロナ禍前は勤務地が一緒だったから帰りの電車で偶然鉢合う事がありました

 

地毛ちょんまげ仲間と偶然鉢合うの、いいなぁ。

 

 

 

tonyさんを加え、地毛ちょんまげ5人が同じ場所に集いました。

この時点で地毛ちょんまげが集った人数としては過去最高記録に並び、トークも弾みます。

 

 

そういえば、ノブナガさんって毛先切りましたよね

そう、今までめっちゃ長かったんだけど、髷の形を変えたくて。

月代の範囲も調整してるよ

 

ですよね。今まで髪の長さ、僕たちの間でもダントツで長いくらいだったのに。結構スッキリされててビックリしました

 

私は毛先、あんま切ってないなぁ。月代を伸ばして浪人風にしたりはしてたけど

浪人風にしてる人もレアですよね。めっちゃかっこよかったです

 

あ、メガネさんの髪結いも進んできましたね

 

 

 

ゴメン、今こっち見ないで

 

 

泣いてる!?どこか痛いの!?

違う……

 

マジで楽しすぎて

 

人数、まだ1位タイ(5人)ですよ!?感動するにしても早くない!?

2次会で10人揃いますけど、そうなったらどうなっちゃうんだ……

 

大丈夫ゴメン、今出し切るから。大丈夫。マジでゴメン

 

もう6年前かな。私と最初に会った時から話してたもんねぇ。こうやって地毛ちょんまげがたくさん集まれたら良いなぁって

 

マジでそうなんすよ……なんか、地毛ちょんまげ達が気負わずに普通に話してるの見たら、感極まっちゃって。毛先がどうの、長さがどうのって話してたから……すごく普通でいいなぁって……

 

 

※数分前※

あとなんで君たちくっついてたの!?

 

メガネさん、すみません。僕も見てたけど、気づいたらこうなっててよくわからなかったです

 

※後日聞いたところ、この日、私がやたら皆とハグしてたので真似してたらしいです※

 

 

ここで、周東さんが参戦!1次会最後の参加者です。



埼玉県在住の地毛ちょんまげ。発酵ジンジャーエールを製造している飲料メーカー社長。

髪型と業務内容は一切関係がないらしい

 

 

周東さんも今回、関場さんに結ってもらうんですよね。見るの楽しみすぎる

俺、自分の毛に鬢付け油がついたことがないんだよね。ずっと薬局とかで売ってるジェルだったから

 

周東さんの、ジェルを使って自分で結ったちょんまげ

 

飲料メーカーをやっているので、完全に無香料で洗いやすい整髪料が向いてるんだよね。自分の髪型だから自分で結いたいし。

最初は「ポニーテール やり方」でググった気がします

でも周東さんの髷って本当にキレイですよね。

ジェルを使った髷の、頂点にいると思います

本当にそう。私は周東さんの事、

「ジェル結髪(けっぱつ)の家元(いえもと)」だと思ってます

ジェル結髪の家元パワーワード過ぎるだろ

 

 

 

 

 

そうこうしている内に、まげメガネの髷が完成しました!

 

 

 

ウゥゥ……良い……

めっちゃ良いですね……僕がさすがと言うのも失礼な話なんですけど、プロの技過ぎて……

 

喜んで頂けて何よりです。

今回はまげメガネくんのリクエストで「眼鏡(めがね)」という形にしました

 

え、このちょんまげって「眼鏡」って名前なんですか!?

 

歌舞伎の役柄として、あるらしいです。

おとぼけた番台さんみたいな、ひょうきんな役柄の髷の形みたいで。

まげメガネさんが「眼鏡の髷」をしてるの、いいなぁ。メガネさんの名前は、この髷の形が由来なんですか?

いや、偶然です。私はちょんまげと、アイウェアとしてのメガネが好きで……「まげメガネ」ってハンドルネームにしたんですけどね。

命名が先だったんですね

で、自分の名前でエゴサしてたんですよ。

そうしたら、「髷の形としての眼鏡」を説明する歌舞伎用語サイトが見つかりまして……知りました。アイウェアと髷(まげ)のダブル眼鏡にしたら面白いなぁって思って。

 

 

現代の地毛ちょんまげは自撮りで髷をチェックする

 

いやーマジでいいなコレ……私も最低限は自分の髷を結えるから、過去にチャレンジした事あるんだけど。やっぱ毛束で大きくループを作るのが難しくて。プロの技術を見たかったんだよね

これくらい髷尻が大きいですから、歌舞伎なんかのカツラの場合は芯とか支えが入ってるんじゃないかって予想してますね。自分で結われるの、よくやられてると思いますよ

※髷尻(まげじり) ちょんまげの後頭部、束ねた毛束を折り曲げた部分

 

前から見た時に、茶筅髷なんじゃないかと思うくらいボリュームありますね。尖ってるなぁ。いいなぁ……

 

 

 

 

続いて、周東さんの番です。

 

実は不安な事があって。日本髪を結うのって、めっちゃ毛根に負担がかかるというか……めっちゃ毛が抜けるみたいに聞いたことがあるんですよ

よく言われますね。私の場合は極力、髪への負担が少なくなる手法で鬢付け油(びんつけあぶら)をつけていますので……大丈夫ですよ。

関場さんの結髪、優しいですよ。最初は、たわんでいる毛がまとまっていく過程で少し引っ張られますけど。まとまってからは全然痛くないです!

 

 

周東さんの結髪中もトークは盛り上がり……

 

・写真編集ソフトのAIフィルターが月代(さかやき)を認識してくれない問題

・使っている整髪料のメーカーが同じだとテンションが上がる

・鬢付け油、鉄腕DASHみたいに原料から作ろうぜ

 

のような、あるあるエピソードや未来の話に花が咲きました。

 

因みに、関場さんや私も使っている日本髪の為の整髪料、鬢付け油(びんつけあぶら)については2次会のレポで詳しく解説します!

 

 

 

 

そして、周東さんの髷も完成!

周東さんは普段からみんなが想像するお侍さんをイメージして髷を結われているので、武士風の仕上がりに!

 

この時点でハウススタジオの終了時間が近づいていたので、記念撮影をして撤収作業へ。

 

 

 

 

こうして、地毛ちょんまげ6人と結髪師による1次会は終了!

 

 

 

因みに

 

 

 

 

という地毛ちょんまげ×喫煙者の限定あるあるが、ベランダの喫煙所で交わされていたそうです。

 

 

 

 

地毛ちょんまげ10人が揃う2次会へ……

(12/15頃公開予定)

 

文:まげメガネ

アイコン作成:オモコロアイコンジェネレーター

 

目鬘(めかつら)の自作

目鬘(めかつら、めかづら、めがつら)

 

 

・お面の中でも、アイマスクの様に鼻から上のみを覆う物を目鬘と言うそうです。

 

 ※現代では福岡県の名産品「にわかせんぺい」のオマケが有名かもしれません※

 

・江戸時代、お花見の名所である飛鳥山隅田川には、この目鬘を売る行商人が現れたそうです。今で言うコスプレの気分を味わえるので、お花見のテンションと相まって意外と売れたとか。

 

・江戸の時代風俗や物売りについて調べていた時、偶然目鬘に行きつきました。

 「かつて酔いのテンションで大人達が楽しんでいたアイテムなのだから、現代でも楽しいのでは?」と思い、意を決して自作する事に。

 

・浮世絵や版画文化も好きなので、極限まで当時の製法を再現して製作したいなと思ったのですが……技術と知識が追いついていなかった為、下絵のデザインチェックも兼ねて取り敢えず印刷で作る事に。

 

・今回は無料のお絵かきソフト「アイビスペイント」で下絵を作り、印刷所にデータを持ち込み厚紙に印刷致しました。その後、自宅で裁断・穴あけをし、耳にかける為の輪ゴムを通して完成です。

ゴムの普及は明治時代以降だそうですが、今回はお気軽に楽しんで頂く為に輪ゴムに致しました。江戸時代当時は紐で耳に留めていたそうです。

 

・いつか、自作デザインが形になったら浮世絵形式でも作ってみたいですね。紙や染料なんかも当時の素材に寄せてみたいです。

 

 

 

・今回、知人の紹介で「第30回しながわ宿場まつり2023」にて無料配布の機会を頂けました。

 一枚辺り駄菓子程度のコストしかかかっておりませんし拙い出来ですが、お楽しみ頂けますと幸いです。

 

 

文責 目鬘製作

まげメガネ  X (Twitter)

まげメガネの、地毛でちょんまげを結う為に頭頂部を剃った記事

 

参考文献

笹間良彦 著『復元 江戸生活図鑑』柏書房株式会社 1995年発行

 

【地毛でちょんまげ】月代(さかやき)を作ろう!!!

 

 

 

 

インターネットのみなさん、こんにちは。
まげメガネと申します。

 

突然ですが、本題に入る前に……

この熟語ををご存知でしょうか?

 

 

これは、さかやきと読みます。

 

かつて男性が結っていた、伝統的な髪型の総称、ちょんまげ。

ちょんまげの、「毛が剃られた頭頂部」月代(さかやき)と言います。

 

 

つきしろと読んで「月明かりで空が白く染まる様子」を指す事もありますが、今回は頭頂部の話として進めます。この記事の「月代」は全て「さかやき」と読んでください。

 

そもそも当時の男性は、どんな理由で頭頂部の毛だけを剃ったのでしょうか。

 

 

諸説ありますが……最も有力なのは、「兜による蒸れ」から頭皮を守る為というもの。

戦国時代において、機能性を重視した髪型として頭頂部を剃った訳ですね。

 

しかし内乱が収束し、合戦が減っていった江戸時代以降。

町人や商人も真似をし、文化として定着したそうです。

 

しかし明治時代に入り、近代化の波が押し寄せ……

1871年散髪脱刀令が布告。「髷を結わなくても良いよ」という内容の法令で、侍や町人で髷を結い、月代を剃る人々は次第に数を減らしていきました。

 

そして更に時代は流れ、令和に突入。

人々の価値観もすっかり変わり、地毛で月代を作る人はほぼいないとされていますが…

 

私、やってました。


侍キャラのコスプレをしたい」という動機で2年間髪を伸ばし、頭頂部だけ剃り上げたのが2016年の10月頃。


その後、コスプレだけではもったいないと浅草の土産物屋に転職。

「地毛ちょんまげの店員」は観光客の皆様に好評で…私自身も楽しく仕事をさせて頂きました。

 

…が、2020年の年明けから新型感染症が流行。

観光地である浅草での仕事が難しくなった為、転職を余儀なくされました。

 

そして2020年5月に地毛ちょんまげを卒業。

↑の写真は、転職時の証明写真です。

観光地でない土地で、過去のスキルを活かして再就職し、なんとか生活していたのですが……

 

髷を落としてから2年が経過。地毛がこんなにも伸びました。

ちょんまげを結うには長い髪が必要なのですが、これは十分な長さです。

 

 

もう、やっちゃおう!!!!!!!!!!!!

 

 

我慢なんねぇから!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

というわけで「人生2度目の月代」を作る為に、とある理容室を訪れました。

私が思う「月代を作る上で最適な理容室」です。

 

店主のまげろうさんは、「怖い妻に一矢報いたい」という理由ひとつで自身の頭に月代を作り、テレビ出演を果たした男。
その一矢、弩級

 

以後「ちょんまげの床屋さん」として30人以上の志願者に月代を作った「月代作りのプロ」です。
地域活性化活動にも精力的に取り組まれました。

 

ちなみに当時、奥様は「マジでふざけるな」と言ったそうですが、地域活性化に貢献するまげろうさんに一目置くようになったとの事。

そして現在は何故か金髪のイケオジパパさんです。まげろうさんも月代再開して欲しい〜

 

 

 

「ほんと久しぶりだね。2年前、ウチに断髪しに来て以来か…」

 

2020年のちょんまげ卒業時、ここに来ていた

「ですね、あの時は感染症もあって…まげ友たちを呼んで断髪式が出来なかったですからね…本当に無念でした…」

「だよね……。もっと大体的に断髪式みたいなのやりたかったね。
 じゃあ早速だけど、剃る範囲を決めよう」

 

 

月代を剃る範囲や結い方は、時代や流行、身分によって異なります。

歌舞伎や時代劇のカツラの場合だと、演目や役柄によってもバリエーションがあるそうで…本当に深い世界です。

今回の私の月代は、「江戸時代中期頃の町人」をイメージして範囲を調整します。

「浅草の土産物屋で働き、下町に住んでいた」という「リアル町人ムーブ」をしていたのでピッタリでしょう。

 

また、「まげ友」の月代は比較的狭い「幕末風」の方が多いので、その中で個性を出したい気持ちもあり選びました。

 

 

※スクショ内の地毛ちょんまげ達からの掲載許可済み

 

因みに私は、現役地毛ちょんまげ&その卒業生が集うLINEグループを主催しています。
リアルまげ達の情報交換、楽し過ぎる……

 

 

 

「こんなもんかな?」

 

「あーーーーこれくらい…いや、もうちょい下ですね」
「あの時の月代、そんなに広かったっけ??」

「最初は狭めだったんですが、途中から広くしたいなって思うようになって…
おでこの生え際のラインまで、自分で剃って広げたんですよね」

「そんな事してたんだ」

「商人っぽくしたかったんで……。
当時、幕末の武士感を避けたかったんですよね。
そしてぶっちゃけ、毛量減らした方がシャンプーとか楽だったんで…」

 

「当時」とか「だった」とか言ってたら懐かしくなってきたなぁ…」

 

幻月代痛(さかやきファントムペイン)……

 

「なんて?」
幻月代痛(さかやきファントムペインです。今は無い筈の月代が痛むんです。」

 

 


そうこう言っているうちに、まげろうさんの手により手際よく髪の毛がまとまっていきます。

「あーーーーーーーこれくらいです!!!思い出してきました、昔このへんで結ってたなぁ」

「よし!じゃあ刈ろう!!!!」

 

「いざ刈り取るってなると全然名残惜しくないな……やっぱ過去に一回やってるからですかね…」

「ちょんまげ辞めた人が、もっかい髪伸ばしてちょんまげに戻るケースってレアなんだよね。
「髷を続けてる人」「辞めて戻ってこない人」しかいないから」

「確かに、自分以外だと一人しか知りませんね…辞めてから戻ってきた方…」

 

 

月代の範囲も定まった所で…いよいよです。

ロン毛状態でいきなり剃刀を入れる事は難しいので、まずはバリカンで刈り取ります。 

 



「では…よろしくお願いします!!」

はい…!!

 

 

うぉおおお!!!キタキタキタ!!!

「うぉ……頭が軽くなってくのがわかる……」

 

頭頂部の軽量化への感動も束の間……
1分ほどでバリカンでの刈り取りが終わりました。

 

バリカンを入れただけだと、頭皮はいわゆる五厘刈り状態。

キレイにするために、剃刀で剃ってもらいます。

 



アッ蒸しタオル、 めっちゃ気持ちいい…………頭皮を触られる感覚、久しぶりだなぁ……

 

最初に月代作った時は、ウチじゃないとこでやったんだよね。

 

はい、2016年かな?地元の床屋で……。

でもなんか頭皮に剃刀入れられないって言われて、バリカンだけの五厘刈り状態で帰った記憶があります。

 

 

話をお聞きした所、剃刀を使える「理容師」と、パーマや髪色の染めを行える「美容師」の違いがあったとの事。

まげろうさんは理容師資格を持っているので、頭皮の剃り込みもお手のものです。

 

 



頭皮にもニキビみたいなの出来ちゃうから……そこは避けて剃るね。

血出ちゃうかもしれないから。

 

 

お気遣い、痛み入ります…………やさし…………

 

そしてこの頭皮剃り、めっちゃ気持ちいいです。

皆さんも是非とも月代を作り、体験しましょう…!!

 

15分ほどショリショリしてもらったら…………

 



完成です!!

この頭の軽さが懐かしいですね……。

 



境目、緩衝地帯作っといたよ。

 

あーーーーーこれめっちゃ助かりますね……

自分でカミソリで剃る時、これがあると手触りで境目がわかるから剃り過ぎを防げるんですよね……さすがプロ…………

 

細かい心遣いにこのツヤ、キレイな頭皮……。

まげろうさん、本当にありがとうございました!

 

 

以上、まげメガネの「人生2度目の月代作り」レポートでした。

 

これからはこの地毛ちょんまげを活かし…

髷の結い方や江戸文化の体験レポなどを、動画配信やブログで発信予定です。

 

また会いましょう。おつまげ~

 

文:まげメガネ

アイコン作成:オモコロアイコンジェネレーター

 

↓この記事の動画版もあります↓

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※まげろうさんのご意向で、今回訪れた床屋さんの所在地・店名は伏せています。
もしまげろうさんに月代を作って貰いたい方は、ネットリテラシーを十分に発揮して調べ、訪れてみて下さい。
もちろん普通のカットもやっています。